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鮫の唯一の敵である人間は、鮫の種族の保存のために、自分たちの知性を働かさねばならない。
人間にはそうする責任も能力もある。
しかし、鮫を有用な資源として、より有効に利用することはもっとたいせつなことである。鮫が1人前になって子を生むまでには、かなりの時間がかかるからだ。
『S』の共著者、T・H・R三世とR・H・Bは、乱獲への心配をなだめて、次のように書いている。
「海の漁業は、魚が絶滅してしまいそうだと心配されるほど行なっても大丈夫で、そうすべきだ。
それ以上漁業を続けても利益があがらないというほどに、特定の魚の資源が減ってしまうということはあろう。
しかしそれは、その魚がうんと減って資源の再生産も行なわれえないというほどになるよりも前に起こることなのだ。
これは別に乱獲を奨励していっているのではない。
長期的にみれば、魚の再生産力のいかんによるよりも、漁業は自分の乱獲のっけで苦しむことが多いものである」
鮫は世界中に広く棲息しているとはいえ、多くの種族は棲む海を特定して棲んでいる。
ガンの治癒への期待が、夜空の花火のようにわれわれの眼前に開けてきた。
放射線治療、リトリール、インターフェロンもみな期待を持たせたが、その期待が満たされたわけではない。
だから、特定の海域での大量捕獲は、その海域での鮫資源の枯渇を起こしうる。
世界的にみて鮫の資源状況は悪くない。
他の海域よりすこし水温が高い赤道をはさむインド洋の資源は、とくにそうである。
この海域は、世界中の大多数の鮫にとって故郷のようなものである。
ただ、海域ごとの資源を保存するための規制処置は必要である。
しかし、ただひれをとるためだけに鮫を捕獲し、より有効に利用しないというやり方は、それ以上に鮫資源を危うくするという意味で問題である。
とくに健康食品として鮫の軟骨の利用が広がれば、当然の結果としてそうなってこよう。
鮫の軟骨も、医学史の年表中ではこれらのものといっしょの運命をたどるのか?証拠は、そうではないと示唆している。
鮫の軟骨は、火傷の場合の皮層移植の分野ではすでにごくあたりまえの医術の方法という。
ひどい副作用があるにもかかわらず、いまなお主流になっている治療方法は、手術、抗ガン剤、放射線である。
多くの人が従来の療法によって死に、同じ療法でそれ以上多くの人が苦しんでいるのに、研究者たちは相変わらず血管造成抑制に有効な働きをしている蛋白質をつきとめて特定し、そして利用されている。
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